用語解説

デジタルリテラシー向上のススメ

2023/08/23

デジタルリテラシーとは

 デジタルリテラシーとは、デジタル技術を理解し、それを適切に活用することができるスキルのことです。
 特に、ビジネスパーソンには必須とされており、すべての企業人がデジタルリテラシーレベルのデジタル技術を身に付けることで、次々に生まれてくるデジタル技術の価値を理解し、また、その活用に思いが至るようになります。
 ちなみに、新たなデジタルツールの開発に必要な高度なプログラミングスキルなどは、デジタルリテラシーには含まれないということも、大事なポイントになります。

なぜデジタルリテラシーが必要とされるのか

 では、なぜデジタルリテラシーを身に付ける必要があるのでしょうか。
 先述のデジタルリテラシーの定義でも触れましたが、基本的なデジタルスキルを身に付けることで、様々なデジタル技術の活用方法が思い浮かぶようになります。
 インターネット、スマートフォン、データ、AIなどのデジタル技術は、既に社会のあらゆる場面で活用されていますが、ビジネスプロセスの様々な場面で、企業人一人ひとりがデジタルの活用方法を考え、また、提案することで、業務プロセスの改善や生産性の向上、既存サービスの高付加価値化につなげることができます。
 そしてさらには、新製品・サービスの創出、現在のビジネスモデルの変革にもつなげることができるでしょう。

なぜすべてのビジネスパーソンなのか

 現在、国を挙げてDX(デジタル・トランスフォーメーション)が進められていますが、各企業におけるDXの推進のためには、専門的なデジタルスキルを持った人材の存在だけでは十分ではありません。 なぜなら、そうした専門デジタル人材も、業務の遂行プロセスや、製品・サービスの開発過程で抱えている課題のすべてを、十分に理解しているとは言えないからです。 それらをよく理解しているのは、製品在庫を管理する事務員であり、お客様に接する営業の現場であり、モノづくりの最前線かもしれません。 そうしたあらゆるビジネスプロセスに携わる人間が、そこに存在する課題の解決のために、デジタル技術を結び付けるという発想があってはじめて、業務プロセスの改善や生産性の向上、新しい価値・サービスの創造につなげることができます。 経営者を含め企業人一人ひとりが、デジタル技術を理解し、そのポジションに応じたデジタルスキルを身に付けることが求められています。

デジタルリテラシー習得の効果

企業人一人一人がデジタルリテラシーを習得することで、以下のような効果を期待できます。

①社会や組織のデジタル化を不安なく自分事と捉えることができるようになり、周囲のデジタル化への取組を前向きに応援できるようになる。
②デジタル活用の企画出し、アイデア出しに参画できる人が増える。
③デジタルリテラシーを身に付けた人の中から、よりデジタル技術に興味を持った人が生まれ、具体的に開発できるようになれば、組織におけるデジタル人材の内製化にもつながる。

Di-Liteと資格試験

 デジタルリテラシーの習得にあたり、どこまで学習すればいいのか迷ってしまうかもしれませんが、ここでは「Di-Lite」を参考にすることをお勧めします。
 Di-Liteとは「デジタルを使う人材」であるために、すべてのビジネスパーソンが、共通して身につけるべきデジタルリテラシー範囲です。
 Di-Liteは「ITソフトウェア領域」「数理・データサイエンス領域」「AI・ディープラーニング領域」の3領域として定義され、その学習すべき範囲として「ITパスポート」「データサイエンティスト(DS)検定」「G検定」の3つの試験のシラバス範囲が推奨されます。

図の出典元:経済産業省HP

資格名内容受験料
ITパスポートITに関する基礎的な知識を証明できる7,500円
DS検定データサイエンティスト見習いレベルの知識を証明できる11,000円
G検定AIに関する様々な技術的手法やビジネス活用のための基礎知識を有しているかを証明できる13,200円
TOP