リスキリング推進宣言企業に行ってきました♬ 水戸赤十字病院 編
2026/02/03

生成AIを活用した“現場発”DX推進とリスキリングの実践
水戸赤十字病院では、近年進む医療現場の人手不足や業務量増加に対応するため、職員によるリスキリングと生成AIを活用した業務改善が加速しています。今回は、同院の職員の方にお話を伺い、現場から生まれたDXの取り組みや、研修で得た学びをどのように実践につなげているのかを紹介します。
ワークショップを通じ「個人の学び」から「組織としての取り組み」へ意識が変化
同院からは3名の方が、令和6年度、7年度に開催された茨城県主催のリスキリングワークショップに参加。
ワークショップでは、AI時代に求められるスキルや「リスキリングは組織の責任である」という考え方を学び、大きな気づきがあったと話します。
「職員のスキルが上がると転職リスクが高まるのでは?」
そんな不安を払拭してくれたのが、ワークショップで学んだスキルを発揮できる場や報酬を組織として準備する必要性でした。
またワークショップをきっかけに、AI研修の受講促進や自身の業務でも生成AIによる文章作成・添削を日常的に活用するようになったとのことです。
生成AIを“仕事の相棒に現場発のDXプロジェクトが始動
現在進めているのが、「紙で配布されている院内通知を電子化するための職員ポータルサイト構築」 プロジェクト。
同院では、インターネットに接続する事務用端末と、患者さまの個人情報を守るために外部から遮断された診療用端末(イントラネット)が分離されています。この異なるネットワーク環境下で同一の情報を届けるためには、2種類のポータルサイトを構築しなければならないという、難しい条件がありました。
AIがHTML/CSSコーディングを一気に生成
印象的なのは、イントラネット用サイトの開発。生成AIにレイアウトの希望を伝えると、
AIがほぼゼロからコードを生成し、想定よりもはるかに短時間で完成。
「数週間はかかると思っていた作業が、半日で形になりました。
エラーの解消もAIに聞きながら進め、驚くほどスムーズでした。」
作業中は常に右画面にAIを表示しながら「伴走者」として業務を進めたとのこと。
生成AIの実務利用として非常に先進的な活用例です。

組織文化の壁も
“スモールスタート”で一歩ずつ前へ
デジタル化への期待が高まる一方、「従来の方法のほうが慣れていて良い」という意見もあり、DX推進には“文化面のハードル”も存在します。
「最初は抵抗があるのは当然。ただ、一度便利さを知れば元には戻れません。DXを少しずつ浸透させていきたい」
今回のポータルサイト構築は、ゴールではなく、業務全般のDX化を展望するための「入り口」。現場の受容性を考慮し、まずは「できる範囲から始める」スモールスタートで着手しました。
医療DXの未来を見据えて外部情報の積極的な収集もしています
同院は県内公的病院との連携会議などに参加し、他院の取り組みを積極的に吸収しています。他県の病院では、職員全員へiPhoneを支給し、音声入力でカルテ連携を行うなど、先進的な事例が共有されました。 こうした外部事例は院内DXの方向性を考える上で、大きな刺激になっているといいます
水戸赤十字病院 取組のポイント
水戸赤十字病院の取り組みからは、
・リスキリング研修で得た学びを現場で実践
・生成AIを活用して業務の効率化を実現
・スモールスタートで着実にデジタル化を推進
という 実践的かつ前向きなDXの姿 が見えてきました。
まだ組織文化や人員不足などの課題はあるものの、今回のポータルサイト構築のように、職員自らがAIを使いこなし“変化を起こす側”になる動きは、医療業界におけるリスキリングの成功事例として大きな意味を持ちます。
今後も水戸赤十字病院さんのリスキリングに目が離せません!✨
