【動画】リスキリングサクセスストーリー(櫻井運輸 櫻井正孝氏)
2024/11/14
話し手:櫻井正孝(有限会社櫻井運輸 代表取締役)
経営者としてデータに基づく経営を、そして新分野への挑戦
櫻井運輸は古河市に続く老舗の物流企業。代表の櫻井正孝氏は同業他社のIT導入を見たのをきっかけに、自社でもITを取り入れようと一念発起。リスキリングとして選んだのはデータサイエンティスト講座の受講でした。学んだデータ活用のスキルを活用した結果、社員の労働時間削減に寄与。さらに現在は農業分野への新規事業に挑戦するリスキリングにも社を挙げて取り組んでいます。
リスキリングのきっかけ
10数年前、櫻井運輸の代表である櫻井正孝氏が山梨の同じ運輸業者を見に行ったことが同社のリスキリングを行うきっかけになります。その運輸業者では在庫管理やリスク管理だけではなく、ITを活用した在庫の最適化なども実施。会社に戻って同じようにITの活用をできないかと考えましたが、人数もコストも限られているため断念。まずは自分で学んで始めてみようとリスキリングに足を踏み入れたのでした。
リスキリングの内容
IT未経験者だった櫻井氏が入門として選んだのは、茨城県主催のデータサイエンティスト育成講座。3年間のプログラムを真摯に取り組み続けた結果、無事卒業まで至りました。「非常に高度だったため、全て習得できた訳ではありません。ですが、データに関して非常に知見が広がったのとデータの準備作業は普段の業務の中でも生かせています」と櫻井氏は感想を語ります。
リスキリングを通して得られたこと
現在、運送業界ではドライバーの長時間勤務などが2024年問題と称して問題視されています。櫻井運輸では10数年前から出社時間の最適化を行っているめ、一般的な運送企業より労働時間を短縮化できていました。しかし、データサイエンティスト講座の知識を生かして、その労働時間データの可視化を実施。更なる改善に繋がり、10時間以下の残業時間に抑えることに成功しています。
「今後は国がドライバーの業務時間データを荷主に求める可能性があります。そういったデータを荷主様側から依頼があった場合もすぐ提供できるように準備を行っていきたいですね」と今後の目論見を話してくれました。
また、櫻井運輸は新たなフィールドとして農業分野に参入予定。そちらもしっかり社員とともに基礎知識から学ぶリスキリングを計画しています。
リスキリングに対する社員の反応
デジタルツールについては代表者の櫻井氏が自ら取り入れようと色々なツールを勉強中。新事業の農業分野では一緒に携わる社員を社内で募り、農業に精通する方の話を定期的にオンラインで聞いています。「新たな知識の話ばかりですが、社員の皆さんは積極的に取り組んでいこうとしてくれるので経営者としては非常に助かっています」と櫻井氏は笑みをこぼしながら話します。
今後のビジョン
まず代表者の櫻井氏自身がしっかり学びを続けること。そして自社の社員たちに学びの場を提供していくこと。櫻井氏はこの2つを今後のビジョンとして掲げています。農業分野という新たな学ぶフィールドをしっかり作り、自社の中でリスキリングの場を醸成していきたいと自身の展望を明かします。
経営者から見たリスキリングのメリット
さまざまなデジタルツールが日々リリースされる昨今。どのようなツールがあり、どういった分野で活きてくるのか、さらにどう組み合わせれば生産性を上げることができるか。まず櫻井氏は経営者や経営層によるデジタルツールの学びが大切だと考えているのだそう。「デジタルツールを知ることで、いろいろな分野で日本国内の生産性の向上に繋がるのではないでしょうか」とおけるリスキリングのメリットを最後に語ってくれました。