表彰企業からのコメント

■ベストプラクティス賞

1 関東道路株式会社

~建設分野業から環境ソリューション分野へ戦略的に事業拡大~

GX分野への進出を目指し、リスキリング推進の指針となる人材戦略を策定。

経営者自らリスキリング推進責任者となり、会社を挙げてスキルの習得を推進しています。

また、「ソーラーパネルリサイクルプラットフォーム(SPR)」の構築の取組みは、自社内に限らず、関連企業社員のリスキリング、業務効率化にも寄与しています。

年度当初に、月ごとの年間教育計画を策定することで、業務時間内にスキル習得に取組めるよう通常業務を調整し、社員のリスキリング環境を整備しています。

年間教育計画に基づき、各部門の役職や職責に応じた研修プログラムを提供し、社員個々に求められるスキルの習得を推進しています。

また、資格試験受験料・対策講座受講料等、スキル習得に係る費用を全額負担するほか、協力企業のスキル習得費用の一部も負担しています。

リスキリング推進のインセンティブとして、スキルの習得状況や達成した成果を人事評価・処遇制度に反映しています。

また、人事評価・処遇改善の基礎情報として、リスキリングによる業務効率の向上や改善の結果を客観的に評価する仕組みを構築しています。

弊社の新事業“ソーラーパネルリサイクルプラットフォーム事業(SRP)”は、あらゆる価値観と多様性を包含するプラットフォームを目指しています。その実現には、DX分野のリスキリングが不可欠であり、スタッフ全員にとって新たなるチャレンジとなっています。DX人材の育成は成否を左右する一つの鍵であるとともに、多様性ある組織体制を作り出す土壌となります。今後は、社員自らの発想や主体性を一層活かし、事業構想の提案から企画・運営、事業経営までをマネジメントできる人材教育を行います。こうした方針を弊社が策定した中期及び長期(10カ年)DX推進計画書にも落とし込み、経時的にイノベーションの変化と結果を産み出したいと考えます。

2 株式会社ヒバラコーポレーション

~工業塗装事業をベースに、製造業向けDX・GX支援事業にも進出~

工業塗装事業をベースに、さらなる経営拡大を図るため、ソリューション事業を担う専門部署を設置し、新たなデジタルビジネスやコンサルティング事業を展開しています。

また、AIやロボット技術を活用した自社内外でのDX・GX実現に向け、必要となる知識や技能等のリスキリングを推進しています。

ソリューション事業において、AIやディープラーニング等の先端技術を活用するにあたっては、システム開発企業との対話による開発(アジャイル開発)を採用しています。

アジャイル開発を推進するなかで、社員が必要なスキルを習得し、業務時間内におけるリスキリング時間を確保するようにしています。

産業ロボット導入などに向けた社外講習の受講を積極的に推奨しています。

また、社の業務に必要な資格試験や講習に要する費用は全額負担し、社員の学びを支援しています。

また、定期的な面談(1on1ミーティング)で各個人の意向を確認しつつキャリア形成を支援することで、適時適切なリスキリングを積極的に支援しています。

各個人の業務遂行能力や習得スキル等に応じて、処遇を改善する人事評価制度を構築しています。また、資格手当やスキル活用による手当にかかる処遇制度も整備しています。

リスキリングで習得したスキルを活用できるよう、塗装部門の社員を管理部門へ配置転換するなど、機動的に人事体制を運用しています。

リスキリングにおける弊社の展望として、カーボンニュートラルや人口減において

継続的発展をするためには『ロボット技術』『GX技術』『AI技術』『AR技術』など

各技術を組み合わせSDGs時代に適合した製造現場を構築したいと考えています。構築した技術をもとに工場ソリューション事業を国内外に提供し社会に貢献したいと思っています。そのため持続可能なビジネスモデルへの適応力を高める『学び』を引き続き全社員へ提供していきます。




■グッドプラクティス賞

~紙印刷企業から、「顧客情報伝達をサポートする企業」へ~

1 株式会社あけぼの印刷社

紙印刷業中心の経営から、「顧客の情報伝達をサポートする企業」へ移行するビジョンを社員と共有し、必要なスキルの習得について目標を設定しています。

また、新たなIT技術への適応力を高めるため、社内システム部門を強化し、デジタル化の進展に対応しています。

業務効率化により所定の仕事を終えた時点で退社する「短時間勤務」を導入することで、約1割の社員が、月平均1時間短縮した勤務を実現しています。

また、シフト勤務等の柔軟かつ効率的な就業環境を整え、スキル習得時間を確保することで、社員のリスキリング環境を整備しています。

会社として受講を推奨する外部セミナーの情報を社内で共有し、希望者には、講座受講料や交通費等の必要な経費を全額負担しています。

また、リスキリングを効果的に進めるため、年2回の面談を実施し、各社員に期待される成果や目標を共有し、今後のキャリアプランニングも議論しています。

スキル習得後の配置換え(クリエイティブ職から営業職へ)や、新規プロジェクトへの参画などを通じて、キャリア形成の機会を積極的に提供しています。

スキル習得の成果を直接的に処遇改善につなげるため、会社の利益を社員へ還元する制度や資格手当等の制度を整備しています。

現在、お客様の求めるサービスや商品がどんどん変化しております。

従業員がこの変化に対応する方法としてリスキリングを推進していきたいです。

また、学ぶということは未来の自分への投資ともいえると思います。

社員が未来の自分に投資できる会社=社員が積極的にリスキリングに参加する環境がある会社をめざします。

2 サシノベルテ株式会社

~デジタル変革により業務フローを効率化~

労働力に対する依存度が高い福祉分野において、人材不足を打開するため、業務フローのデジタル変革・効率化を目指し、戦略的にDX人材を育成しています。

外部DX教育サービスの活用などリスキリングの実施体制を構築するとともに、代表自らが率先してリスキリングの重要性を訴え、社員の理解を醸成しています。

デスクワーク社員の業務の棚卸しや、効率化ソフトの導入などにより業務改善を図り、社員が週2時間のスキル習得時間を確保できる体制を構築しています。

スキル習得に取り組む時間の確保を公然のものとすることで、社員がリスキリングに取り組みやすい環境を整備しています。

外部DX教育サービスを導入し、全額会社負担により、個人のスキル習得を支援。特に、DX推進人材として、バックオフィス部門と直接支援部門各1名を育成しました。

半年に1回、社員との個別面談を実施し、キャリアビジョンを明確化したうえで、キャリア形成に必要なスキルをコーチングしています。

社員の全業務を棚卸しし、業務の質・量に応じて役職・給与が紐づいた評価テーブルを整備し、年間実績をもとに評価・昇給する制度を確立しました。

また、リスキリングによる優良事例については、社内共有の場を設定し、特に成果を上げた社員には別途表彰も実施しています。

人口減少の中、増え続ける福祉ニーズに応えながらも、職員ひとり一人がゆとりを持って利用者の支援にあたれるように、全社でDXに取り組んでいます。
対人業務が主な福祉事業においては、効率化を追求できない業務も多くありますが、サービスに影響のない範囲で改善をすすめています。
今後もリスキリングの機会を通して、単なるIT技術の導入だけでなく、テクノロジーの恩恵による職場環境の向上、ひいては良質な支援の提供に努めてまいります。

3 トモヱ乳業株式会社

~求められるスキルを明確化し、さらなる生産性の向上を~

求められるスキルを明確に設定した人材育成プログラムのもと、社員の7割が従事する食品製造部門の設備稼働率の向上など、生産性のさらなる向上を推進しています。

必要なスキルについては、部門別・職位別に明確化し、資格取得や外部講習会等への参加のほか、社員を講師とした社内研修を積極的に推進しています。

食品製造技術や設備技術等、社員自らが作成した100教科にのぼるテキストや理解度テストを活用した、独自の学習制度(TMS)を整備、運用しています。

TMSを中心とした研修時間は、年間一人当たり平均29時間を確保しました。

※TMS:「T(つくろう)M(学ぼう)S(成長しよう)」の略

資格取得支援制度として、必要な国家資格については、講座受験料・交通費を支給。さらに、難易度に応じた報奨制度を導入しています。

年2回の面談により本人の意向や適性等を把握するともに、希望する職種への異動機会を提供することで、職場ローテーションによる多能化を推進しています。

2022年4月、生産技術課を新設し、社内で必要なスキルに秀でた人材を配置することで、スキル向上が求められる社員のスキル習得をマンツーマンで支援しています。

また、人事評価・処遇制度を体系化した昇給制度を整備し、処遇に反映するようにしました。また、必要な国家資格取得者に対しては、難易度に応じ報奨に反映しています。

トモヱ乳業の行動憲章の一つに「私たちは、社員一人ひとりがトモエ乳業とともに成長していける風土づくりを目指し、社員と家族を幸せにします」と掲げています。その実現に向けて、新たなスキルを身に付け生産性を高めていかなければなりません。誰もが簡単に学べる動画によるスキルの伝承、日報の電子化などDX化に備え誰もがデジタル端末を扱える体制を構築していきます。今後もリスキリングによる更なる成長を目指してまいります。

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